台湾の寺院を巡るのは何故か結構楽しい《不知何故參拜台灣的寺廟還蠻有趣》



龍山寺界隈に繰り出してみた。この辺りは古くから艋舺[Báng-kah]と呼ばれている地域で、この寺も正式名称は艋舺龍山寺というらしい。

Báng-kahとは台湾原住民の言語で丸木舟という意味だそうだ。原住民は文字を使用していなかったので日本統治時代になってその音に近い艋舺や萬華という漢字が当てられた。


天上聖母

龍山寺には大勢の人々が参拝していた。観光客で溢れかえっているという訳でもなさそうで一心不乱に祈りを捧げている姿も多く見られた。1738年に創建された台北で一番古い寺院というだけあって人々の信頼は厚い。

主神は観音菩薩だが仏教の神々以外にも道教の神々も沢山祀られているので、その数だけの長い線香を持って参拝する。

それぞれの拝殿に設置されている香炉からは盛大に線香の煙が立ち上っていた。すると見る見るうちに煙の勢いが増して濛々と立ち上ったかと思うと突然激しい炎へと変化した。その瞬間周りにいた人々の中から歓喜の声が漏れた。


この発火現象は發爐[Fā lú]と呼ばれ神様が願いを聞いた証と信じられているそうだ。そこでは線香があまりに密集したせいで蓄熱が起き固体温度が発火点に到達したという類の原因解析は意味をなさない。線香を投じた瞬間に發爐が起こると案外神秘的な雰囲気を感じるものだ。




龍山寺の隣には青草巷[Qīng cǎo xiàng]という通りがある。清の時代から続く市場で漢方薬に使う薬草を販売する店が立ち並ぶ。通りの入り口は物見遊山で訪れるには躊躇したくなる様な時代に取り残された様相だが、意を決して狭い路地に足を踏み入れると直ぐに全身が草の香りに包まれる。

現在では通りの規模が100mにも満たない程までに縮小されているが、それでも薬草とされる草や枝が天井から床まで所狭しとギッシリ並んでいる光景には好奇心を唆られる。


林投果
林投果

林投 (Wikipedia)



85℃

台北の街を歩いていると85℃というお店をよく見かける。その正体は2003年創業のコーヒーとケーキの店でフランチャイズ形式によって台湾全国に展開している。店名はエスプレッソの適温に由来していて、店舗は必ず角に立地するというのがこだわりらしい。

85度C。咖啡。蛋糕。烘焙專賣店 (公式サイト)


你也來了

西門町まで足を伸ばし1881年建立の台湾省城隍廟という道教の廟に立ち寄った。廟は元々別の場所にあり日本統治時代に解体され戦後現在の場所に再建された。

主神の城隍は日本語の案内だと「台湾の閻魔大王」と説明される事が多いが、古くは地と水の守護神として崇められていた神でその役割は人の善悪を裁くだけに留まらない。



蝋燭

台湾の寺廟は初詣の時期でもないのに普段から参拝者が多い事に驚いた。生活の中に参拝という行為がごく自然と存在している。

道教の廟は仏教の寺院とは趣が異なり華やかだ。派手な装飾で極彩色に溢れているが不思議と居心地は悪くない。

特定の信仰が無くても長い線香を持ちながら参拝していると何となく神仏との繋がりを感じて、廟を出る頃には身体にエネルギーが充填されている様な気になるのだから面白い。

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